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おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。
笑顔のお届け物
「あら、おはよう。今日もいい天気ね。」
私の一日はこんな風に始まる。
階下に下りていくとおソノさんが声をかけてくれるのだ。
「おはようキキ。今日は仕事はおやすみね。ほら今にも雨が降り出しそう。」
こんな言葉のときもある。
でも、やっぱりおソノさんの言葉に違いはない。
とにかく私の一日はこんな風に始まる。
私はこの仕事が好きだ。
一緒に仕事をする仲間が好きだ。
でもやっぱり、この仕事が好きだ。
「好きなことをしておしごとできるなんていいわねぇ。」
この前近所の人にそういわれた。
この「好きなこと」というのは「空を飛ぶ」ということなのだろうか。
確かに空を飛ぶのは好きだ。
でもこの仕事、魔女の宅急便にはもっと違った魅力がある。
よくは分からないけどやっぱりこの仕事が好きだ。
「ねぇどうしたのさキキ。今日はいやに考え込んじゃってさ。」
「うるさいわね。私だってたまには考え事ぐらいするわよ。」
それでも私の小さな仲間はついてきて言う。
「ボクのホットケーキ焼いてくれないんだもの。文句の一つぐらい、
言ってもいいんじゃない?」
振り返りながら私は言った。
「あんたはにゃあにゃあ鳴いてるだけでしょ、ジジ。とにかく私が
考え事してもいいはずよ。」
「おなか減ったな。また普通の猫に戻ろうかな。」
「私は難しいオトシゴロなのよ!ほらどいて。今日はトンボさんのところに行くのよ。」
私は外に出て行った。
たまには歩いてみようよ。一緒にさ。
トンボさんが誘ってくれたんだもの、行かなくちゃ。
後ろでジジが何か言ってる。こう聞こえた。
「キキが難しいオトシゴロならボクだって同い年なんだからね!
難しいオトシゴロなんだからね!」
私は走り出した。
トンボさんへお届け物を届けるために。
笑顔のお届け物を。
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